ガニアシとは?

仮根(ガニアシ)が注目された理由とは?

昆布は海の中に根をはり、地上の植物と同じように成長していくものでよく知られている根昆布は、本当の根ではなく昆布そのものの下の部分です。
昆布の部位は大きく4つに分けられます。

私たちが通常昆布と言って食している部分は葉昆布(葉状体)で、その下に伸びる茎の少し上の部分が根昆布、そこから伸びる茎の部分が葉柄、その更に下にあるのが仮根と呼ばれる部分。植物の根のような働きはしないため仮の根と書いて「かこん」と呼んでいます。

真昆布の仮根はその姿が蟹の足に似ていることから漁師さんが「ガニアシ」と呼んでいます。

昆布は栄養素が豊富とよくいわれますが、この仮根(ガニアシ)には昆布の他のどの部分より栄養価が高いことが発見されました。 しかし、ガニアシには身体にいい成分が豊富といっても、とても硬くて調理し食すること が難しいため廃棄物として処理されていました。

北海道では乾燥で毎年3000トンの養殖昆布が生産されています。 収穫時に廃棄される仮根(ガニアシ)は生産量として2000~3000トンに及びます。

近年、様々な機能性がある栄養素が発見され食品素材として有用利用しようという動きがあります。 今後益々、ガニアシは機能性食品の素材として粉末やエキス粉末などに加工されその可能性が注目されます。

仮根(ガニアシ)を食品にすることから

これまで廃棄していた水産資源の有効利用だけにとどまらず、水産資源のリサイクルが可能になることで環境汚染問題の解決にもつながると考えます。
また、昆布漁の経営の安定や地域の活性化にもつなげていきたいと思います。

仮根(ガニアシ)の有用成分

日本人の死因の第1位はがんです。今、3人に1人はがんで亡くなっています。 その数は年々増加しています。

残念ながら、がんを確実に予防する方法はまだ発見されていませんが、仮根(ガニアシ)はがん発病の危険性を軽減する可能性があることが様々な研究で明らかにされています。

その他、高血圧・糖尿病・高脂血症といった生活習慣病や肥満予防・改善に優れているといわれています。 近年、多種類の健康食品と呼ばれる機能性食品が出回っている中、仮根(ガニアシ)は第一に摂るべき機能性食品と考えます。

普段の生活に病気のリスクを軽減できる仮根(ガニアシ)を少しでも摂り入れ活用していただきたいと思います。

仮根(ガニアシ)に含まれる栄養成分

普段、私たちが食している昆布と比較しても仮根(ガニアシ)は水溶性・不水溶性を含め食物繊維は1.7倍。 また、人体に必要とされるミネラルが昆布の2倍含まれています。 仮根(ガニアシ)は現代人にとって不足しがちなミネラルの補給源としてとてもすぐれた食品といえます。 この栄養素を手軽に摂取することで、身体の中から毎日の美容と健康にお役立ていただきたいと思います。

仮根(ガニアシ)ミネラル含有量(%)
  仮根
(ガニアシ)
昆布
総灰分 34.9 19.6
カリウム 11.0 4.6
ナトリウム 3.0 2.8
カルシウム 1.9 0.8
マグネシウム 0.6 0.6
マンガン 2.8 0.6
39.0 8.9
亜鉛 3.8 1.7